芸人でもある厚切りジェイソンによる、初のお金に関する書籍。
これだけやれば貯まるのに…Why Japanese people!? どうしてお金が貯まらないの!?
どうやったらお金を増やすことができるのかに悩む人々へ送る、
簡単にできる、節約、資産を増やす方法、投資まで…
お金を増やすため、強いては人生を豊かにするためののヒントが満載。Amazonより
今回紹介するのは『ジェイソン流お金の増やし方』。
IT企業の役員や芸人など様々な肩書を持つ厚切りジェイソンさんによって書かれ、2021年にぴあ株式会社より発売されました。
著者が実際に行っているお金の増やし方、保守的で堅実な投資の方法を解説している本
【こんな人にオススメ】
・お金の増やし方を学びたい人
・投資に興味があるけど何をすればいいか分からない人
・投資に興味があるけどリスクや損が怖い人
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『ジェイソン流お金の増やし方』の要約
CHAPTER1 Why!? お金を増やしたいのにどうしてなにもしないの?
お金について興味を持つ人が増えた昨今ですが、実際に投資を始める人は多くありません。
「騙されそう」、「ギャンブルみたい」といった不安が大きいからです。
しかし、投資をしないのは非常にもったいないこと。
投資のリスクを恐れるよりも、お金を銀行に入れっぱなしにすることで失っている価値の大きさに気づいた方がいいと著者は述べます。
結論から述べると、著者の投資法は3つのステップから成り立っています。
①支出を減らす
②3ヶ月分の生活費以外を投資に回す
③ひたすら待つ
ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン教授は「年収800万円までは幸福度が上がり続けるが、それ以上になるとさほど変わらない」と発表しました。
年収800万円を投資の運用益でまかなうのに必要な資産は2億円(年利4%で運用したと仮定)。
2億円と聞くと気が遠くなりそうですが、複利の効果を考えれば決して不可能な数字ではないそうです。
複利とは
利子にもまた利子がつくこと。
たとえば、元金(もともとのお金)が100万円あり、この100万円を金利2%(年利)で1年間預金したとすると、1年後には102万円になる。この場合、2万円は、元金に対してついた利子である。この2万円も含めて(つまり102万円を)再び金利2%で1年間預けると、1年後には104万円となるのではなく、104万400円となる。この400円は、利子である2万円についた利子である。このように、利子にもまた利子がつくことを、「複利」という。
引用元:複利とは|知るぽると
CHAPTER2 お金を増やすための最初の第一歩は支出を減らす
華やかな生活を送っていると思われがちな著者ですが、その実は非常に節約家です。
資産を増やす上で大切なのは「投資額を増やすこと」。
投資額を増やす為には、副業を行ったり会社で出世するなどの方法もありますが、最初に着手すべきは「支出を見直すこと」。
そして支出を見直すなら、まず日々の生活の支出を可視化した方がいいことは言うまでもありません。
そのうえで支出について考えていくことが大切なのです。
章の後半では、著者が実際に行っている節約術が12個紹介されています。
・自販機やコンビニでペットボトル飲料を買わない
・交通手段はまず歩く
・スペックがさほど変わらないなら安い代替品を選ぶ etc
極端なものもありますが、誰でもすぐに真似することができるものがほとんどです。
CHAPTER3 ジェイソン流お金を増やす10の方法
「3ヶ月分の生活費以外を投資に回す」として、具体的にどうやって投資しているのでしょうか。
その方法はとてもシンプル。
米国株のインデックスファンドに定期的にお金を入れていくだけ。
つまり、投資信託です。
(投資信託とは、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資した人たちのそれぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品)
(インデックスファンドとは、株価指数の指標に連動した運用を目指す投資信託のこと)
こまめに市場や株価をチェックすることはしないし、いつ売るかなどを考えることもない、というか売らない。
成長性のあるアメリカの企業に分散して投資する。
ただし一度に全額投資するのではなく、一定額を定期的に投資していきます(これを「ドルコスト平均法」という)。
さらに踏み込んで紹介しているのが、誰でも、簡単に、すぐに始められる具体的な投資の方法。
①「楽天カード」を作る
②「楽天証券」口座を作り、同時開設で「つみたてNISA」口座を作る
③マイナンバー登録を行う
④つみたてNISA口座で「楽天・全米株式インデックス・ファンド」を定期購入する
これで積み立て+複利でだんだんと資産が増えていくというわけです。
なぜ楽天証券なのか?
なぜつみたてNISA口座なのか?
そもそも「つみたてNISA」って何?
米国株を推す理由は?
毎月いくら積み立てればいい?
売らないなら、いつどうやって利益を得るの?
もちろんこういった疑問にも丁寧な解説があります。
ちなみに、お金を増やす方法として様々な手法がありますが、著者は以下のものはオススメしていません。
・暗号資産…将来性に不安
・コモディティ…成長性に不安
・中国株…政治不安
・不動産…手間、流動性が低い
CHAPTER4 資産形成は自分の人生を手に入れる手段
日本ではお金の話はオープンにしませんが、それはよくないこと。
なぜならお金のことを学ばずに成長してしまうと、お金で失敗するから。
著者は3人の娘たちに無駄な贅沢はさせずに、お小遣いのやりくりなどを通してお金のことを教えているそうです。
「お金の教育」は子どもを幸せにする手段のひとつなんですね。
そして著者にとって、お金を増やすことは目的ではありません。
何が起きても家族を守れるという安心感と、自分の人生の選択肢を増やすための手段でしかないそうです。
『ジェイソン流お金の増やし方』の3つの見どころ
『ジェイソン流お金の増やし方』の見どころは3つあります。
①厚切りジェイソンとは何者?
②今すぐ始められる節約術が満載
③投資について分かりやすく実践的に解説されてる
順に説明していきましょう。
①厚切りジェイソンとは何者?
電子書籍の月間ランキング1位ということで手にとった本書。
正直に言うと自分は、厚切りジェイソンさんについて「芸人」ということくらいしか知りませんでした。
だからジェイソン流と言われてもピンとこず、ほどほどの期待とモチベーションで読み始めたんですね。
そうして彼について分かったのはこんなことでした。
堅実かつ保守的な節約家。
芸人だけでなくIT企業の取締役も務めている。
15年間投資を続けて、家族全員が一生安心して暮らせるお金を作った。
一言でいうなら、賢くてユーモアがあってすごい人(ほんと月並みな言い方ですが…)。
お金持ちは無駄なお金は一切使わないと聞きますが、それを地でいくような人だと感じました。
②今すぐ始められる節約術が満載
厚切りジェイソンさんが紹介している節約術はどれもシンプルで地味です。
地味だからこそ、深く考えずに使われがちな出費にスポットライトを当てることの大切さが身に沁みます。
誰でもやりがちゆえに誰でもすぐに真似できる方法ですが、その真価は何気なく使っていたお金に意識を向けることにあると思います。
本書に書かれていないような、自分だけの無駄な出費を見直すキッカケになりました。
③投資について分かりやすく実践的に解説されてる
「投資をやった方がいいと聞くけど難しそう」
「リスクがありそうだから下手に手出しできない」
「がっつり勉強するのはちょっと面倒…」
こういった漠然とした不安と思い込みで固められていた投資へのイメージは、本書を読み終える頃には氷解していました。
厚切りジェイソンさんの紹介している投資法は非常にシンプル。
節約して、コツコツ投資して、ひたすら待つ。
これがジェイソン流の基本スタンスにして奥義なのです。
『ジェイソン流お金の増やし方』の感想
非常に分かりやすくためになる本でした。
自分は投資についての知識が0だったのですが、ようやく重い腰を上げることができました。
投資についての基礎的な話と、よくある不安や疑問に対する丁寧な説明。
果ては実際に行う作業まで具体的に書かれているので、これを読んだら「あとは本当に自分が動くだけ」となります。
自分はもう動き始めてしまったので、勉強は平行して進めていこうと思いました。
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